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般若心経③

★舎利子(しゃーりーしー) 是諸法空相(ぜーしょーほーくーそー)

舎利子よ。是(こ)の諸法は空相なり

◎舎利子よ。この諸々の真理は、縁起であり、こだわりが無いという特質(相)をもっています。
人間社会の現象は、人間の心と行為の縁起で成り立っています。どちらも固定性は無く、執着・こだわりは自由な生命力を失ってしまいす。

★不生不滅(ふーしょうふーめつ) 

生せず、滅せず

◎現象には、生滅があるが、空という真理は生滅以前の本質で、生滅を一貫して現象を生起せしめています。すなわち空の真理は、形を変えて次の存在に移っていく生命のサイクルと捉えます。「不」は「超えている」という意味で、生滅を超えているということです。
人間関係は生々流転します。その一つひとつを有難いと思えるなら、有為転変しつつ「よかった」と言える真実に落ち着けるでしょう。

★不垢不浄(ふーくーふーじょう)

垢(あか)つかず、浄(きよ)からず

◎現象には、垢浄(くじょう)「汚い、綺麗と感じるもの」があるが、空の真理は垢浄に分かれる以前で、垢浄を生起せしめています。日常生活の快・不快を超越したところに不垢不浄の価値観が存在します。
物事を二極の対立でとらえることは主観的なこだわりであり、人間が狭くなり心が硬直します。

★不増不減(ふーぞーふーげん)

増さず減らさず

◎現象には、増減があるが、空の真理は増減以前の自由な状態であり、増減を生起せしめています。増減とは、相対的なものでしかありません。
特に経済的な収支を善いこと悪いこととして一喜一憂してはなりません。損得ばかりが先行し、財産(お金)の増減への執着は、人間の心を最も縛るものです。                                                            

★是故空中(ぜーこーくうちゅう) 無色無受想行識(むーしきむーじゅーそうぎょうしき)

是(これ)故に空の中には、色も無く、受想行識も無く

◎これ故に縁起にしてこだわりの無い真理(空)の中では、肉体や命の固定性は無く、認識(受)、価値感覚(想)、記憶・判断(行)、自意識(識)にも固定性は無いのです。

 

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