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県指定天然記念物「アイナシ」の現状 中日新聞 鈴鹿・亀山版 10月17日

 

 この10年来このような大きな実を付け、葉が生い茂る様子を見たことがありませんでした。

 県指定の天然記念物であることから管轄の三重県教育委員会文化財保護課に保護活動の援助を求めて以来、1年半以上経ちますが現在も未だに何の協力も得られません。県の担当者が見に来られることもありません。

 福永教育長には、適切な文化財保護費の使われ方について、また、三重県教育委員会の文化財保護課としての「府南寺のアイナシ」の対応だけでなく、「上げ馬神事」(無形文化財)、「長太の大楠」(天然記念物)への事なかれ主義的な関わり方、問題解決能力の低さ、あまりにも無責任な対応を指摘させていただきました。

 何のために知事部局ではなく三重県教育委員会に文化財保護課があるのかその存在意義についても問うておりましたが、その他の質問に対しても全く回答していただけない状態が続いております。

 しかしながら、独自に調査を含めた保護活動に対しナシの専門研究機関を有する鳥取大学の協力(良縁)を得ることができ、月を跨いだ2日間に及ぶ4種類の薬剤を使ったクレーンによる高所散布と病害虫に侵された幹を伐採することにより本来の元気なアイナシの姿に戻すことができました。

 命あるものは、手遅れになってからでは取り返しがつきません。毎年花は咲かせますが、葉、枝、幹は10年以上に渡り病害虫に侵され続け、枝、幹が枯れてきたことを思うと悲しくなります。多額の費用と時間がかかってしまいましたが、樹勢は回復に向かい、後世に残せる希望が見えて参りました。一安心です。合掌

 

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