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「般若心経」と「伊勢神宮」そして「国府阿弥陀如来」へ

 般若心経には、「空」という考え方が説かれています。
 この世にあるすべてのもの(色)は永遠ではなく、人の心の働き(受・想・行・識)もまた、常に変わり続けるものだと伝えています。それでも私たちは、永遠に続いてほしいものに心を寄せ、求めてしまいます。輝きを失わない宝石や金、幸せに満ちた日々。人生は100年にも満たない短い時間ですが、その中で「ずっと続いてほしい」と願う気持ちは誰にでもあります。反対に、不幸やつらい出来事は遠ざけたいと思い、なかなか受け入れられないものです。

 般若心経は、そうしたすべてを「空」と見つめる教えです。 だからこそ、般若心経は限りある命を大切にし、今を懸命に生きることの大切さを静かに語りかけてくれます。

 宗教の受け取り方は人それぞれですが、仏教の深い教えを密教として伝えた弘法大師は、自然との調和をとても大切にされました。空海が日本仏教史の中で特別な存在と言われるのは、『般若心経秘鍵』などの書を残しただけでなく、干ばつに苦しむ人々のために満濃池にアーチ型のダムを築くなど、自然の力を深く理解し、人の力を超えた宇宙の真理を生涯求め続けたからだと考えます。

 伊勢神宮は、2000年以上にわたり日本の精神のよりどころとして存在し続けてきました。 日本人にとって「帰る場所」と言ってもよいほどの存在であり、その歴史の長さに並ぶものは他にありません。聖徳太子創建と伝わる泰平山府南寺にとっても、伊勢神宮とのつながりはとても大切な意味を持っています。

 府南寺のご本尊である「国府阿弥陀如来」は、伊勢皇大神宮・天照大神の本地仏とされ、国府の里(伊勢国府)で1400年以上にわたり大切に守られてきました。いつか幕を閉じる時が訪れるかもしれません。それでも、その時が来るまで、人々の心の支えであり続けてほしいと祈り続け、私自身も命ある限り、この尊い歴史のためにできることを精一杯続けていきたいと考えています。合掌

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