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県指定天然記念物「アイナシ」の木を助けてください。

 府南寺の「アイナシ」の木は、三重県指定の天然記念物になっておりますが、ここ数年ナシ科特有の「赤星病」などの病気、害虫に侵されるようになり、東側、中央が枯れ、その樹勢が衰えてきております。特に今年は、症状が重く、その対応には、クレーンを用いた大掛かりな消毒が必要となってまいります。日々、心痛に堪えません。

 歴史と縁起を紡ぎ、檀家を募らない信仰寺にとって、今の時代その費用を工面することは難しく、数名しかいない府南寺の同業の方に毎年ご負担いただくのは、無理があります。もちろん、今まで県から一度も支援していただくことはありませんでした。

 「県民の声」を通して、三重県教育長、副教育長に4月中旬から再三に渡り「対応をしていただけないか」と要望をしているのですが、県の文化財保護課(天然記念物担当)の回答は、「市の対応が整理されてから」と言及され、一度も「アイナシ」の木の現状を見に来てもいただけません。この40日間でますます病状は悪化し、木全体の葉が、光合成ができない取り返しがつかない状態になってしまいました。

 天然記念物によっては、消毒を必要としないものもあれば、生育地の状況によって病害虫に侵され毎年かなりの費用を要するものもあります。天然記念物は、枯れてなくなってしまってからでは取り返しがつきません。(4月22日県教委へ提出した文面より)

 府南寺の「アイナシ」の木は、植物学的に珍しいだけでなく、現在の状態は、5本の幹が1本の大樹に重なり合い、高さ12メートルに成長しております。このような状態の「アイナシ」の木は、日本にここにしか存在しません。   

 次の世代へ文化遺産として残していくためにも、まずは、三重県教育委員会には、現状を見に来ていただき、「アイナシ」の木の消毒の援助をしていただくことを要望いたします。ご支援をお願いいたします。合掌

 

2022年5月27日(金)中日新聞(三重版)に掲載される

 

2019年4月の木の状態

 

2022年4月の木の状態


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