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般若心経①

 『般若心経』では、お釈迦様と空(くう)の智慧(ちえ)を実証する観音様がいて、人々の代表として舎利弗(しゃりほつ)【後世智慧第一といわれたお釈迦様の第一弟子】が登場します。

 『般若心経』を学ぶことは、仏教の基本、神髄を学ぶことになります。また、『般若心経』は祈祷(ご祈願)の際にも読誦(どくじゅ)されます。煩悩、恐怖といった不安と対峙するには同じ意識レベルでは解決されません。自らの意識を昇華させ空の心を身に着けることこそがすべての問題を解決する基本の立ち位置となります。

 それでは、少しずつ読み解いてまいりたいと思います。   合掌

★仏説魔訶般若波羅蜜多心経(ぶっせつまかはんにゃはらみたしんぎょう)
  
◎仏(お釈迦様)が説いた偉大なる智慧によって安らぎの境地に至る心の教え

★観自在菩薩(かんじざいぼーさー)

観自在菩薩は

◎観自在菩薩(観世音)は、
観音様は「あらゆる方角に顔を向けた神」という名前も存在し、いつでもどこでもだれでも、見捨てることのない仏様です。
 
★行深般若波羅蜜多時(ぎょうじんはんにゃはーらーみーたーじー)

深く般若波羅蜜多を行じたまいし時

◎お釈迦様が座禅をしているわきで、観音様は瞑想に入って、その静寂、涅槃(ねはん)の静かな心で智慧を働かせ、心とこだわり(苦悩の原因となる執着)の仕組みを見極めている時。

★照見五蘊皆空(しょうけんごーうんかいくう)

五蘊(ごうん)は、皆空なりと照見したまいて

◎五蘊は、すべて調和し移り変わるものであり、固定性はないものであると見極めることによって。

五蘊

色・・・肉体・命(心は身体の調子・条件に左右されます)
受・・・感覚器官(心の出入り口であり、体と意識がそろった時に働きます)
想・・・記憶(蓄積された情報と照合して、物事を判断する能力です)
行・・・判断(目的意識や欲求が物事の損得、危険、善悪などを判断する)
識・・・自意識(私は何をすべきか、意思を決定します)

★度一切苦厄(どーいっさいくーやく)

一切の苦厄を度したまえり

◎あらゆる苦しみから人々が救われることでしょう。

お釈迦様は基本的な苦悩を「四苦八苦」と言いました。

四苦

生苦・・・生まれ、生きていることが自分の意思に逆らうために生じる苦しみ。
老苦・・・老いることによって生じる苦しみ。
病苦・・・病むことは多くの苦しみを招く。
死苦・・・死は自分の意思には従わず、多くの苦しみをもたらす。
以上が「四苦」と呼ばれ、次の4つを加えて「八苦」という。

愛別離苦(あいべつりく)・・・愛する人と別れねばならない苦しみ。
怨憎会苦(おんぞうえく)・・・嫌な人とも一緒にいなければならない苦しみ。
求不得苦(ぐふとくく)・・・欲しいものが得られない、思うようにならない苦しみ。
五蘊盛苦(ごうんじょうく)・・・心と肉体が及ぼす感覚が盛んなために落ち着かず苦しみを招く。

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