• お知らせ

お知らせ

県指定天然記念物「アイナシ」の保護、県教委から未だ協力得られず

 県指定天然記念物「アイナシ」は、梨科の樹木ですので、病害虫に侵されやすく一旦かかってしまうと消毒等を何度も行わければ取り返しがつかなくなってしまいます。現在、すでに病原菌に侵され中央部の幹が枯れ、害虫に侵された大きな穴も見受けられ、このまま放っておくと害虫、赤星病、黒星病等に益々侵され、胴枯病(どうかれびょう)の浸潤は益々進んでしまいます。

 アイナシの消毒は、鈴鹿市ではすぐには手に入らない薬剤を用い、クレーンを使った高所での作業になりますのでかなりの費用がかかります。

    昨年1402名の署名を集めて三重県知事宛に消毒費用の援助協力を求め、文化財保護課のある三重県教育委員会の教育長に受け取っていただきました。ところが、教育長、次長も代わり1年以上が経過した今も未だに何の協力を得ることも叶いません。昨年の病状悪化の際は、対応をお願いしても県教委の担当者は見にも来てもらえませんでした。県教委の文化財保護課とは、いったい何のために存在しているのか非常に疑問に思います。三重県教育委員会の上から目線の「事なかれ主義」の体質は今に始まったことではありませんが、まずはしっかり話しを聴いていただき、仕事に対する考え方並びに体質の改善を強く求めます。

 文化庁にお聞きしたところ、県への文化財費の支給は、数百万円単位で年々増額しているとのことでした。三重県民から徴収されている文化財費(税金)は、いったいどこにどのような形で使われているのでしょう?

 生命に関わることですので、今年も住職の生活費から捻出して対応しておりますが、三重県教育委員会の文化財保護課、鈴鹿市の文化財課では具体的な対応、これからの対策をお聞きしても答えていただけませんので、梨の専門研究機関を有する鳥取大学の田村副学長、竹村准教授と連絡を取り、大変お忙しい中お越しいただき対応をご教授いただきました。その際、ピンポイントの時期に数回の消毒等の手当てが必要と教わりましたので、今後も適切な時期に行なわなければなりません。

 三重県指定の天然記念物です。県民にとって大切な財産です。所有者は、後世に引き継いで行かなければなりません。それをサポートしていただけるのが県教委文化財保護課と思っておりました。

 教育長、副教育長をはじめ三重県教育委員会の担当職員の皆様並びに鈴鹿市文化財課の職員の皆様には、たとえ樹木であっても「命を守る」ことの大切さと「危機管理意識」を共有していただけたらと思います。

 三重県教育委員会文化財保護課並びに鈴鹿市文化財課におかれましては、三重県民の莫大な税金が投与されている文化財費の使われ方に関して、担当職員が居心地のよい自身の満足(癒着)が得られる特定の事業・団体に偏ることなく(担当者の固定化による癒着)、不正支給・不正流用が疑われる支出(横領?)、莫大な金額の帳尻合わせが行われることがない金銭の流れ、決算がしっかり説明できるよう、公務員としての倫理感を遵守していただけたらと思います。その上で、天然記念物の管理者・所有者が困っている現状をご理解いただき、文化財保護のために本当に必要な実費・現物支給の形(金銭の流れが誰からも疑問視されない形)でご協力していただけたらと切にお願い申し上げます。

 最後に、県教委文化財保護課、鈴鹿市文化財課の皆様には、少しだけ仕事量が増えますが、文化財費は文化財を守るために県民の大切な税金から補填される限られた財源てす。なぜ文化財保護法等の法律が存在するのか考えてみてください。決して皆様が仕事をしなくて済むように定められたものではありません。法律、条例を細部まで正確に理解・把握し、勉強してください。実情に合わせ現在の実施要項の改善も含め、適切な運用をすることにより文化財は後世に引き継がれ、文化財費の適切な運用と節約にもなると考えます。

 何卒ご協力よろしくお願い致します。合掌

4月13日(木) 今年に入って2回目の消毒

県教委(文化財保護課)、市(文化財課)の担当者は、連絡させて頂いても見に来ることもない。

木材腐朽菌(木材を腐らせ劣化させる菌)のサルノコシカケが繁殖している。

枯れた幹に害虫が入り込み幹が空洞化され腐食している。

お知らせ一覧へ